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味覚と味蕾

以前 お話した中で・・・
 
[甘い物はエネルギー]
[塩味はミネラル]
[旨味はアミノ酸]
[苦い物は毒]
[酸っぱい物は腐敗]というお話をしました。
 
改めて これら味覚と言うのは 本来 腐っている物や毒を感知する為の機能と生きて行く為に必要な栄養素を判断するセンサーのような物と考えられています。

つまり 食べられるかどうか(栄養価の内容)を判断する為に備わった機能なのです。

面白いのは 苦味にはとても敏感に出来ていて 
 甘味には結構寛容に出来ているようです。

これは苦味が毒だった場合 微量でも危険な場合があるのと
逆に甘味を栄養と判断できれば 大昔の場合 次にいつ食べられるか分からない為に食べられる時に沢山食べられる様に出来ていると考えられています。

食べ物の好き嫌いというのは もちろん 香りやテクスチャー(食感)その他 環境も大きな影響を与えますが 本来のナチュラルな味覚を持っていさえすれば 基本的には好きな物を選択して食べることによって 栄養が満たされるように出来ているはずなのです。

特に人間以外の動物ではこの傾向は顕著です。

そういった意味で現代人は 香りやテクスチャー
その他環境に左右され過ぎているのかもしれません。

どんな動物でも 基本的な味は「味蕾」を使って感知している事が分かっています。

面白いのは牛や豚 ウサギ ヤギなどの草食動物の舌には一般的に味蕾が多く 猫やライオン 虎などの肉食動物の舌は味蕾が少ないのです。

これは草食動物は 「多くの草の中から食べられる草と食べられない草を判断しなければならないから」っと考えられています。

肉食動物は おおよそ食べる動物の種類も決まっているし生きた物しか食べないので腐敗の心配は無いので少ないと考えられています。

ちなみに味蕾の数は 

牛・・・・・・・・2万5千 
ウサギ・・・・・・1万7千 
豚 ヤギ・・・・・1万5千  
人 乳児・・・・・1万 
人 大人・・・・・5千~7千
犬・・・・・・・・2千
猫・・・・・・5百~千 
鶏・・・・・・・・・20~30 
何と丸呑みする蛇・・・約0

その他面白いのは 濁った水の中で生息するナマズなどは
20万もの味蕾が身体の表面 全体に分布しているそうです。

一概に味蕾が多ければグルメと言う訳ではありませんが
 多い方が有利ではあるようです。

上記数字を見るかぎり人間は草食動物と肉食動物の中間の数ですが、これが 段々退化していったら、いつか肉食動物のように 味蕾が減って今よりも本能としての味覚が薄れてしまうのでしょうか?