江戸時代の船はよく難破した。
薩摩出身のゴンザも薩摩から大坂へ向かう途中に11歳で難破し、カムチャツカへ漂流した。
ロシア人によって捕らえられ、保護された彼は首都へ送られる。その間に必死でロシア語を覚えた。
そして1736年、世界初の露日辞典を完成させた。その日本語は、薩摩弁だったが。 pic.twitter.com/8JKfWi3QyL
— にいがたさくら@小話する人 (@monkey_across) December 13, 2022
半年もの間難破し、辿り着いたカムチャツカでは、ロシアの下っ端軍人に痛い目に遭う。
17名の乗組員のうち、助かったのは2名。ゴンザとソウザだ。
積荷のうち目ぼしいものは全て奪われ、ヤクーツクをへてモスクワへと送られる。まだ若かったゴンザはこのときに必死でロシア語を覚えたのだという。
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一方、当時のロシア女帝アンナは日本との交易に期待した。
シベリアを経由して本国から物資を輸送するよりも安く済む上、物品も魅力的。ゴンザとソウザは科学アカデミーへ送られ、ロシア語の読み書きを教えた。特に若く才能のあるゴンザは、すぐ上達したという。
そして彼は日本語講師となる。
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ゴンザは1739年に21歳で亡くなる。
彼の没後は日本語教育が下火になるが、新たな日本人漂流民が発見され、モスクワへ送られて講師となり、存続していたという。
ちなみに彼らの出身は、現在の青森岩手。
薩摩訛りの次は南部訛りだ。#にいがたさくらの小話 その115改— にいがたさくら@小話する人 (@monkey_across) December 13, 2022